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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

NO PHOTO NO LIFE ㊵ 「工藤江里菜 写真詩集 出逢えたから」発売

コラムのタイトルにあるように2023年9月10日に撮影を担当させて頂いたピアノ弾き語りシンガーソングライター工藤江里菜さんの20周年を記念した写真詩集が発売になった。

「過去の工藤江里菜さんとの対談企画は↓↓↓」
NO PHOTO NO LIFE ㉞ 対談企画ゲスト ピアノ弾き語りシンガーソングライター 工藤江里菜さん~約10年ぶりの再会、そして宣材撮影からの新たなご縁~ | 日本建築写真家協会 (japs.jp)

 

2022年の9月から2023年の6月までの間に神奈川県の西湘地区の海や小田原、藤沢の町なか、江ノ電に揺られて鎌倉の長谷寺、更に東京との県境を流れる玉川の河川敷や代々木公園などで沢山のシャッターを切った。
その数々の中から工藤江里菜さん自身にて厳選されたものが、デザイナーの白洲さんの構成を経て写真詩集として完成した。

 

完成の一報が出来上がった写真詩集の表紙を写した画像と一緒に彼女から送られてきた。
それは、今回合計で5000枚を優に超える撮影枚数の中から僕が最も気に入った写真と等しいものだった。5000枚以上撮った写真にはもちろん優劣が発生する。その中で特に愛着の湧く写真も何点も生まれるわけだが、自分が心に感じた1番の写真が表紙として彼女に選ばれていた事を知った時、それが単なる自分の作品に対する自己愛の延長ではなく自他ともに愛されるべき写真としてその瞬間を切り取れたのだと思うと、「フォトグラファーとしての責任」という意味で、やっと安堵に辿り着けた想いだった。

 

建築写真家とは違うポートレート・フォトグラファーとしてアーティストや女性を中心に撮ってきたなかで、撮影中の精神面も時間の経過と共に変化をし続けてきた。
撮りたい一心のアマチュア時期から、責任が発生するプロフェッショナルへの移行で最初にそれは大きく変化したのだが、そこから先が苦しみを伴った。被写体と対峙をしながら撮った時期、技術に振り回された時期、理屈理論に縛られた時期、仕事のリピートを気にして口ばかり達者になった時期。
確信が持てないままシャッターを切り続けた苦しい時期が長く続いたが、そんな自分が最後の一歩で踏ん張る事ができたコツがあるとすれば、被写体に自分の精神を融合する事だった。要は性別関係なく被写体を愛する事だ。それは性愛ではなく自己愛として、まるで自分ごとのように自慢したくなるような、被写体の素敵なところを沢山思い浮べる事だ。
その集中力に自分の意識がしっかりハマると、迷いや不安は消えてファインダー内の被写体の最も美しく感じれる瞬間がスローモーションで見える感じがしてシャッターが切れた。

今回発売となった写真詩集はそんな風に彼女の美しい瞬間を多角的に撮影したものだ。
キュートであり、セクシーであり、ソリッドでもあり、アンニュイでもあり。
チャーミングでもあり、ゴージャスでもあり、、、
そんな止まない彼女の魅力の「ありのまま」をできるだけストレートに伝える事を大切にして撮影したいくつもの写真と彼女の言霊で構成されている。

オールド・ルーキーとして写真家デビューした僕には、この先どれくらいの時間が写真家人生として残されているか分からないけれど、ファインダーの先に見える人も景色も愛しながらシャッターを切れる人生であったら幸せだ。
江里菜ちゃん20周年本当におめでとう。
そして、そんな素晴らしい機会にお仕事をご一緒させていただけた事に心からの感謝を。

 

Newミニアルバム「Erina’s Selection vol.28」でも撮影した宣材使用していただきました。
デザインは白洲氏

 

工藤江里菜 プロフィール
Official Site
工藤江里菜の笑ってシマウマ♪ (ameblo.jp)

Official web shop
工藤江里菜 小さな百貨店 Web Shop (stores.jp)

エレクトーン全国大会優勝の高い芸術性のキーボード演奏と共に
透明感のある歌声、親しみやすいキャラクターで
ファンを魅了している北海道札幌市出身のシンガーソングライター。
「湘南の歌姫」と称され、2015年には藤沢警察一日署長を、同年11月には藤沢一日消防長を務める。
シンガーソングライターの傍らピアニスト、アレンジャーとしても活躍。
イメージソング制作、ドラマ、ミュージカルの音楽なども担当。
YouTubeでのオリジナル&カバー曲の総再生回数は100万回以上。
2020年には第二子を出産し更にパワーアップ!
日本のスタンダードを目指し世界に向けて活動中!

(posted on 2023/9/20)

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