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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

NO PHOTO NO LIFE ㊴ 対談企画
ゲスト シンガーソングライター 山田尚史さん
~4年ぶりの再会はアー写撮影から始まって(後編)~

前回のコラムに引き続きシンガーソングライター山田尚史さんをゲストに迎えた対談コラム企画の後編となります。

前編はこちら↓↓↓
NO PHOTO NO LIFE ㊳ 対談企画 ゲスト シンガーソングライター 山田尚史さん ~4年ぶりの再会はアー写撮影から始まって(前編)~ | 日本建築写真家協会 (japs.jp)

 

 

撮影時、カメラマンに望むコトとは?

西田
引き続き、宣材写真を撮らせて頂いた身からお伺いしたいコトとして、撮影時にカメラマンに望むコトとはどんな事でしょう?

山田氏
例えはライヴ写真であれば、ライヴって「生きるモノ」だと思うんですよね。だからライヴを他人事と思わないで撮って欲しい。その生きざまを観て何を思うのか、、、?「心でシャッターを切って欲しい」というか「命を寄り添わせて欲しい」要はカメラマンさんも一緒にライヴをして欲しい。「カメラマン」という引いた俯瞰的な目線よりはカメラマンさんの人生とキャリアを重ねて見えた景色を撮って欲しいですね。

西田
なるほどぉ。
それって、カメラマンにとっては身が引き締まる想いになるオーダーよね(笑)
ってのは、かなり高い次元で写真というものをわきまえてないといけない。要は機械が景色を写し撮るという物理的動作以外のそのカメラマンとしての写真に対する哲学が必要になってくるもんね。こりゃ、今後フミさんを撮るカメラマンは大変だわ(笑)

 

 

シンガーソングライターが曲を書く時とは

西田
せっかく、シンガーソングライターという写真とは異なるジャンルの方をゲストにお招きしているので、少しミュージシャンとしてのお話を後半はお伺いさせて頂きたいのですが、
長い間、ミュージシャン活動を行われてきたフミさんからすると、これまで数えきれないくらい同じ質問をされたかと思うのですが、やっぱり聞いてみたい質問として、シンガーソングライターって、いったいどんな時に曲を書くの!?って。例えば、あれだけライヴやってツアーやって忙しそうなのに、いつ曲書いてるの?とかね。まぁ、そういうモノを見せないからカッコいいんだろうけど、、、

山田氏
あはははっ(爆笑)そうですねぇ。
例えば、「いつ When」っていう事でいうと運転中とか。

西田
あ、車運転しながらってこと?

山田氏
いや、原付です(笑)

西田
え、バイクって事(笑)

山田氏
そう(笑) 帰り道に駅から家までの間に原付運転しながら歌ったりして、、、それが家に着いて曲になります。駅と自宅の間の15分、20分のその間に出来た曲って実は案外多くて。
なんか雨上がりの湿った空気の中とかで原付走らせながら、、、みたいな。

西田
へぇ~。じゃあ、やっぱり作品を創造する努力の賜物じゃん!

山田氏
え~、ホントですか(笑)

西田
だって、なんかアーティストの曲作りって「ギターを片手に」とか「ピアノを前に」とかでその場で譜面におとしながら、、、みたいなイメージがあるもんだから!

山田氏
まぁ、商業作家さんとかはそうなんでしょうけどね!

西田
いや、原付運転しながら曲ができるって事は要は最初は鼻歌から始まってるって事でしょ!

山田氏
そうです。鼻歌を形にしたものが曲になっていってます。

西田
いやぁ、やっぱりそれ努力の賜物だよ!
だって鼻歌をあのレベルの作品まで持っていくその執念ってさ、、、

山田氏
いやぁ、ぼく景色見ないと曲が書けないんですよ(笑)

西田
いま、多くの人に夢を与えたと思うよ(笑)
頭の中に音階が浮かんで、それを譜面に落とせるような人しかプロミュージシャンになれないってイメージがあるけれど、鼻歌から作品に仕上げる人がここにいます!(笑)
っていうか、このコラムで初公開にしたいから教えて!!その鼻歌から作品になった代表曲を!!

山田氏
「Believe」という曲ですかね。
この曲は原付運転して、泣きながら歌ってできた曲なんですよ(笑)

西田
できちゃった!!(拍手)

山田氏
あはははっ(爆笑)
しかもそんなに時間かかってないんじゃないかな。この曲。

西田
やっぱり凄いんだね。その瞬発力というか、降りてきた時のスピードがね。

山田氏
衝動ですよね。

西田
逆にそんな瞬発力で作品を生み出せるフミさんがスランプとして「曲が書けなかった」とか「曲を書きたくなかった」とかって期間はあったんですか?

山田氏
うん1年とか。

西田
あ!でも1年なのね。じゃあ、やっぱりミュージシャンなんですね。1年経ったら書いちゃったんだ(笑)

山田氏
書~きましたね(笑)

西田
一見、1年って長い感じがするけれど、人生で曲を書かなかった時期が1年しかない!って。それってやっぱり根がミュージシャンなんですね。凄い。

山田氏
でもミュージシャンとして1年間曲が書けないとけっこう腐るというか、、、もう自分はやれないんじゃないか!?って。新しいモノが出てこない時点で「おわり!」って思っちゃうから、だから新曲がかけない1年って相当な地獄で。
で、出てこない地獄を味わった1年の末に出てきた曲が先ほどの話しにもでた「Believe」なんですよね。
コロナ禍が始まって、それと同時に僕らシンガーソングライターにとっては自分たちの存在価値への自問に苦悩したりしながら、それでもいつしかのコロナ禍の終息と自分たちの未来を信じたい想いが、涙と一緒に溢れだした衝動としてこの歌が生まれる事に繋がったんだと思うんですよね。

 

山田尚史にとって「うた」とは?

西田
なるほど。今回沢山のお話を聞かせてもらったのですが、今回の結びとして最後の質問は、ずばりシンガーソングライター山田尚史にとって「うた」とは一言でいうと何でしょう?

山田氏
対話 (しばし沈黙がつづく)、、、 ですね。
自分との対話でもあるし、聴いてくれる人との対話でもあるし。

西田
そっかぁ、、、
いや、綺麗にまとまりました!!

山田氏
あははは(笑)
だからライブの時もそれを意識してですね、会場のお客さんの目を見ながらとか。だから僕にとって歌う事は、話すことなんですよね!対話という意味において。

西田
もう、今日はコラム映えするキーワードがいっぱい出ましたよ!(笑)
最後にどれくらいの方に読んで頂けるか分からないけれど、フミさんをこのコラムで初めて知る方がいたら、「シンガーソングライター山田尚史」との最初の接点はどこがいいのか等あればお言葉頂けたらと。

山田氏
やっぱり、一番はライヴを見て欲しいなぁと思うのですが、日々のツールとしてはSNSで「X」(旧Twitter)がリアルタイムで自分の事を発信していますので、そちらに遊びにきていただければ、最新の山田尚史の情報が分かるようになっております!

西田
「日々、生まれ変わる」そんな気持ちで音楽活動を続ける山田尚史さん。
これからも全国津々浦々へとライヴのツアー等でお忙しいと思いますが、これからも応援しています!
どうもありがとうございました!

 

 

山田尚史 プロフィール
(やまだ たかふみ)

1983.05.10
神奈川県厚木市出身

喜びも悲しみも、笑顔も涙も。
心に湧き起こる感情をありのままに奏で唄う、魂のシンガーソングライター。

中学3年で初ライブを経験。高校時代からギターに触れ、16歳で路上ライブ活動を開始。2005年、テレビ番組出演がきっかけとなりCMタイアップが決定、2006年1月にインディーズ1stシングルを全国発売。翌年、メジャー流通でのデビューを叶える。

2016年、TM NETWORK木根尚登氏を総監修に迎え制作した1stフルアルバム「君を想う」を発売。アニメ「ラブライブ」等数々の作品に出演する声優・大橋歩夕のオリジナルアルバム「FAITH」に、同アルバム収録の「ソラドミソ」を提供。

2018年、石塚朱莉(ex.NMB48)プロデュース、劇団アカズノマ旗揚げ公演「露出狂」に参加、主題歌&劇中歌を制作。続くVol.2「夜曲-nocturne-」にもエンディング曲の作詞で参加している。

2018年12月には、役者としての初舞台を経験。2019年春に50周年を迎えた富士急ハイランドの記念テーマソングを歌唱しているほか、プラスサイズモデルとしても活動するなど、表現の幅を広げ続けている。

Official Twitter
https://twitter.com/yamadatakafumi

Official Site
http://www.yamadatakafumi.com/

(posted on 2023/8/20)

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