Old School Japan ⑭ 綾ノ町停留場
大阪は堺市へ住宅の撮影にお邪魔した。
現場は南海本線の七道駅と阪堺線の綾ノ町駅の中間。
古い建物が多く残っているようだ。第二次大戦中の戦火から免れたらしい。
予定よりも早く撮影が終わったので界隈を散策してみた。
高須神社駅方面へ歩くと、鉄炮鍛冶屋敷と清学院が現れた。
このエリアには鉄炮鍛冶やその関連職人が集住し、鉄砲生産を行っていたようだ。
鉄炮鍛冶屋敷に隣接する清学院は、江戸時代後期に建てられた木造平屋本瓦葺き。
なんとも美しいプロポーション。江戸時代後期から明治時代まで、寺子屋として使用されていたという。
余談だが、私の事務所がある神田駅南口は千代田区鍛治町。
江戸時代に幕府鍛冶方棟梁が拝領屋敷を構え、多くの鍛冶関連職人が住んでいたという。江戸時代末期には刃物・釘などの問屋があり、昭和の戦後復興期には多くの家庭用・建築用金物店などで神田金物通りとして賑わっていたらしい。
しかし、今はその面影はどこを探しても見つからない。
話は大阪へ戻る。
阪堺電気軌道線沿線は、東京に例えると都電荒川線の大塚駅前から三ノ輪橋駅にかけての下町の沿線風景といったところか。
綾ノ町停留所方面へ歩くと「綾乃町東商店街」というアーケードが現れた。
セピア色をした懐かしい空気が流れる。アーケードの真ん中に踏切があり、商店街の間を縫うように路面電車が横切る。
いや、線路を中心として両脇にアーケードがあると表現した方が良いのか。商店街の大半はシャッターが閉まっていて昼間でも薄暗い。
線路を渡ると肉屋さんが営業していた。いい匂いに引き寄せられてコロッケを購入。このロケーションのせいもあるのか?めっちゃ旨い。
帰りは綾ノ町停留所から天王寺駅まで阪堺線に乗車。
以前撮影した住吉停留所と姫松停留所を横目に電車が揺れる。
阿倍野の昭和な街並みとランドマーク「あべのハルカス」の対比が面白い。
(posted on 2026/9/23)
