NO PHOTO NO LIFE 51 『旅飯シリーズ其の一』
鹿児島県姶良郡湧水町でもと一級建築士のご主人が創る絶品アーモンド・ラーメン「かくれの里 里山の麺処と和布あそび あら木」さん!

今月のコラムは旅先の宿で原稿を書いている。
僕はいま、鹿児島での仕事の日程に沿ってその往路と復路を利用して機材車で九州を縦断する旅に出ており、仕事での撮影を終えて復路の旅の途中だ。
沢山の街の沢山の歴史文化に触れながら、この写真家という人生を歩めている事に心からの幸せを感じ、森羅万象との出逢いに感謝する日々だ。
旅が始まって何日目だろうか?
鹿児島県の枕崎市を発った後に、かつて存在した南薩線や出水市に宿泊した後に東水俣駅跡から始めた山野線の廃線跡を追いかけながら、以前からとても気になっていた一軒のお店を訪ねた。
僕は自分で言うのも何だが無類のラーメン好きで初めての街を訪れると、3食のうち必ず1食はご当地のラーメンを食べなければ気が済まないほどラーメンが好きだ。
そんな僕が今回大きな期待していたラーメン店は鹿児島県姶良郡の湧水町という所にあった。
「アーモンド・ラーメン!」この初めて聞く響きと、多くの人達が絶賛している評判に胸を高鳴らせながら遂に到着した。
そのラーメン店は雄大な霧島連山を見渡せる素晴らしい自然の中に、自宅開放型の店舗として営業していた。
麵処と和布あそび、、、そう書かれた門をくぐると四季を感じさせてくれる庭がある。
玄関で履物を脱いでスリッパを履いていると、笑顔のご主人が中へと案内してくれた。
ご夫妻で営まれているようで、客席の部屋に入ると奥様である女将さんが温かな笑顔と気遣いでもてなしてくれます。
店内はとても素敵な雰囲気で晴れた日はテラスにも出れるような店づくりになっていて、あとはアーモンド・ラーメンを待つのみ。
先客として来店されていた他のお客さんも交えて話に花が咲き、その土地の風土を感じることが出来るのは旅の醍醐味の一つだと思う。
アーモンド・ラーメン着丼!!
まずは画が綺麗(笑)
で、大量生産じゃない一品一品手作りの料理って作り手の人柄が出るんだなぁと改めて感じる。
めっちゃ美味しくて、そしてめっちゃ優しい味。美味しさにも沢山の種類があると思うのだけれど、めっちゃ優しい美味しさです。
一緒に頼んだおにぎりも、めっちゃ美味しくてめっちゃ優しい。塩加減とか握り具合とか、頬張ると気持ちが温かくなる。そんなお料理でした。お漬物もとっても美味しいかった。
女将さんのお話しだと、この街でアーモンドを育てる事が始まってこのアーモンド・ラーメンも生まれたとの事。
そして、実はこのお店!ラーメン情報誌の都道府県ランキングで2年連続金賞を受賞して殿堂入りも果たしている名店でした。
マスターご夫妻の人柄も含め、ラーメンの美味しさに感激した僕はその場で今月のコラムのネタはこちらのお店にしよう!と厚かましくも女将さんに相談したところ、快くお許しを頂いたという訳だ。
日本建築写真家協会の公式サイトで連載しているコラムだと告げると、なんとマスターであるご主人は、もと一級建築士として活躍されていたとの事。
僕が建築写真家の一人である事を知った女将さんが、「建築つながりで、なんか話のネタにでもなったら 笑」という事でお話ししてくれた。
旅の疲れも癒える、本当にこころ温かな美味しいお店でした。
もしも、鹿児島県姶良郡の湧水町付近に足を運ばれる事がある際には、心からお勧めなお店なので是非行かれてみて下さい。
帰りがけに、アシスタントとして同行している妻に手作りのパウンドケーキを持たせてくれて、そちらもとっても優しい甘さのシナモン香る絶品パウンドケーキでした!
ご夫妻、本当にありがとうございました。
お店の情報は
「かくれの里 里山の麺処と和布あそび あら木」
公式サイト https://r.goope.jp/araki/
インスタグラム https://www.instagram.com/araki_yusui/

(posted on 2025/11/17)
![]()
Writer: 西田慎太郎
