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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

NO PHOTO NO LIFE ㊸ 対談企画
ゲスト HR/HMバンド IWPギタリスト 岩田総一郎さん
~遂に完成!自宅併設リハーサルスタジオ「STUDIO NOCK」始動~

前書き
僕がオフィシャルカメラマンを務める某住宅メーカー様の竣工写真撮影予定に、要塞のような巨大な新築物件が予定されている事を知らされたのは、一昨年2022年の11月の頃だった。その新築住宅には「リハーサル音楽スタジオが併設されるらしい!」という事を聞いて音楽業界に関わっていた時期のある僕は「もしかしたら知り合いかもしれないなぁ!?」とその施主様に興味を持っていた。
「趣味の部屋」の域を超えた営業可能なほどのリハーサルスタジオが併設されるという特異な物件だけに、その施主様情報はすぐに僕の耳に入った。
やはり知り合い!というより友人だった。
二階建てにも関わらず基礎だけで60坪を超えようかというその要塞のような住居の完成を楽しみにしながら、1年強を経て先月遂に竣工写真撮影の日が訪れた。
日本庭園を正門から玄関までのアプローチに持つ素晴らしい造りのお屋敷でありながら、その丁度真裏にミュージシャンの憧れでもある自宅併設スタジオの入り口は構えられていた。
「STUDIO NOCK」
オーナーは友人、山口県を拠点とするHR/HMバンドIWPのバンマスであるギタリスト岩田総一郎氏。
今回はそんなギタリストの友人をゲストに迎えて、自宅併設として設計されたリハーサルスタジオについて語ってもらった。

 

 

きっかけは少年時代からの夢

西田
先日はお疲れさまでした。本当にデカい家で笑いしか出なかった(笑)
そもそも立派な玄関だなぁと思いながら訪ねたら「こっち裏口です」って(笑)
ほんと、笑ったよね。僕もプロカメラマンとして3桁超える新築住宅を撮影してきているけど、自宅にレコーディング可能なリハーサルスタジオが併設という家は初めてなので、今日は施主様であり友人であり、ミュージシャンという3つの立場から、このリハーサルスタジオについて是非語ってもらえたらと思います。
そもそも、このリハスタを作ろうと思った「きっかけ」って何だったんですか?

 

 

岩田氏
一番最初のきっかけは、やっぱり「少年時代からの夢!」だったんですよ。
やっぱりミュージシャンの憧れじゃないですか!!自宅に自分専用のスタジオがあるって。
当時インギーの(ハードロック界を代表する速弾きギタリスト:イングヴェイ・J・マルムスティーン)ブックレットとか見て自宅のスタジオでレコーディングしている姿に憧れて「いいなぁ~」って。

 

 

西田
男の!っていうかミュージシャンのロマンだよね!!

岩田氏
そうなんですよ。で、その写真にはスタジオにビリヤード台とかも置いてあって、最初ビリヤード台の寸法とかも調べて設計を検討したんですが、あれキューを突くスペースとかまで考慮すると、とんでもない余裕スペースが必要でして、、、さすがにそれは断念しました(笑)

 

 

西田
またバカな事を考えるよねぇ(爆笑)
でも、ロビーの広さや、男女別のトイレが完備されていたり、とても贅沢なスタジオですよね。

岩田氏
どうせ、お金をかけて造るならしっかりとしたものを造ろう!って。
自宅を新築するとなってから、このスタジオは自然な流れで設計に組み込まれていったんです!

 

 

「STUDIO NOCK」に込める想いとは

西田
少年期の頃の夢を実現させたって本当に羨ましく思うんですが、マイホームを建てる時に施主の皆さん其々がロマンを形にしていく姿を僕は何件も見てきました。例えば「ガレージが屋内にある家」だったり、「釣り道具にあふれかえっている趣味の部屋」や「アウトドア専用の納屋がある家」など贅沢な作りの家を何件も。
でも、それはみんな施主様自体が楽しむものであって、そうであれば岩田さんの家も自宅内の部屋に防音を完備した自分専用のスタジオで良かったはず。
けれど、完成した「STUDIO NOCK」は不特定多数の利用者に対応できる造りになっています。これを見た時に僕は「単純に岩田さん自身がプレイできる場所というのを超えた意義!」をこのスタジオに感じたんですよね。その真意は!?

岩田氏
そうなんですよ!
きっかけは少年時代からの夢の実現だったんですが、せっかく作るなら今現在自分が音楽と関わり合っていく上での理想を叶えていけたら、、、そう思ったんですよね。
そういう想いでスタジオを考えた時に自分の頭にキーワードが主に3つ上がったんですよ。
一つは「初志貫徹」もう一つは「自分が考える本物」そして最後は「憧れることのできる場所」。
僕の少年時代は、街に楽器屋さんもあったし、楽器屋さんにいけば凄くギターの上手いお兄さんがいて、勇気を振り絞って話しかけてみて、、、そういった場所にいく事で近い将来の夢や目標が持てたと思うんですよ。
でも時代の経過とともにロックができる楽器屋さんも無くなってしまって。
だから最近ではエレキ楽器を持っている学生さんの姿を全く見ることが出来なくなってしまった。
でも、きっと夢を持っている若い人たちは必ずどんな地方都市であってもいると思うんですよね。そしてシーンの活性には「憧れの人や場所」ってとても重要なんだと思うんです。
続けていくって本当に大変だと思うので「初志貫徹」を自分に常に言い聞かせて、そして僕の考える本物「Pure Rock!」純粋に音楽を愛して技術向上に励めて自分の本物を仲間と追及していける場所、そしてそれが後に「憧れの場所」へと成長していってくれたら嬉しいです。

 

 

「STUDIO NOCK」という名前に込めた想い

岩田氏
そして、そういった想いのミュージシャンにこのスタジオの扉を是非ノックしていただきたい。

西田
想いの詰まった、スタジオ。
今後は、レコーディングやワークショップの場所としても予定されているんですよね。
そういえばノックといえば通常Knockだと思うんですが、NOCK表記には何か意味が!?

岩田氏
よくぞ聞いてくれました!
愛すべきはロック=”Rock”
オーナーが岩田=”Rock” Field
加えて単純にデザイン的なバランス。
だから”K”は除けちゃえ!
というわけで”NOCK”
つまりここにしかないワード。

西田
なるほど!
この地のあらたな本物志向のミュージシャンの合言葉の一つとして、貴重なコミュニティーへと成長していくこと応援しています!

 

 

岩田総一郎 プロフィール

ギタリスト
HR/HMバンド IWPのリーダーでありコンポーザー。
高校1年生からギターを始め、洋楽HR/HMをこよなく愛する。その知識を活かし、過去に下関のコミュニティFM『カモンFM』にて自身のコーナーも担当。
大学在学時には熊本にてプログレッシブメタルバンドを結成し活動。
就職を機にギターを辞め音楽活動は完全に冬眠状態に。
大学生当時にギターをレッスンしていた高見誠との久方ぶりの再会を機に高見よりギターを手に取るように促され、10年ぶりにギターを再開、IWPを結成。
直近では2021年4曲入り 「O-83~ BEGINNIG A NEW HOPE」をリリース

オフィシャルサイト
https://www.iwp-shimonoseki.com/
下関では異業種交流会IWP(バンド名はここから拝借した)を主宰。子育て支援・介護福祉のNPO法人(2団体)の理事も務める。
座右の銘は『偉くなくとも正しく生きる』

STUDIO NOCK オフィシャルサイト
https://studio-nock.jimdosite.com/

(posted on 2024/3/20)

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