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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

滋賀の建築⑱「旧八幡郵便局」近江八幡市仲屋町中8

旧八幡郵便局は1921年にウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計で建てられた。1960年まで郵便局の局舎として使用された。郵便局が移転した後は会社の事務所や倉庫や店舗として改築され使用されてきた。その後は空き家状態が続き老朽化していった。そんな中、1997年にヴォーリズ建築の保存再生を目的とした一粒の会が活動を開始。2004年には玄関部分が復元された。現在は一粒の会の方々によって少しずつ修復されながらギャラリーやイベント会場として活用されている。また土曜と日曜には一般公開もされている貴重なヴォーリズ建築である。


スパニッシュと和風を折衷したような外観。純和風の建物が多い町並みに溶け込んでいる。


玄関。正面がカウンター。その奥には局長室。

主に郵便、貯金、保険などの業務が行われていた事務室。天窓が印象的。


特別な部屋はドアノブの色を変えるのも特徴。紫色は局長室。


中庭からの外観。


2階は主に電話交換室として使用されていた。四方に窓があり外光が多く差し込む。


一粒の会会員で株式会社一粒社ヴォーリズ建築事務所の福永さん。
親切にご対応いただきありがとうございました。

旧八幡郵便局は全体の印象として窓が多く自然光がたくさん入ってくる居心地の良い空間であった。きっと当時働いていた人も快適であっただろう。また改修されすぎていないところもよく、建物の経年変化が魅力的に感じられた。滋賀にはまだ複数のヴォーリズ建築が存在するので今後また見ていきたいと思う。

(posted on 2024/3/18)

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