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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

滋賀の建築⑰「白雲館」近江八幡市為心町元9番地1

白雲館は1877年に八幡東学校として近江商人発祥の地に建てられた。建設費の大半が公教育に熱心な商人や地域住民の寄付によってまかなわれたという。15年ほどは学校として使用されたが生徒数の増加により役割を終え、役場や信用金庫として使用された。1966年以降は民間所有となったが、空き家状態も続き老朽化していった。1992年に近江八幡市に移管。歴史的文化遺産を後世に受け継ぐため修復され1994年に創建当時の姿に復元された。1998年に国の登録有形文化財に認定。現在は観光案内所及び市民ギャラリーとして活用されている。


木造2階建、寄棟造、塔屋付。


内観、踊り場にはステンドグラス。


日牟禮八幡宮の鳥居前に位置する。

近江八幡の建築といえばウィリアム・メレル・ヴォーリズの建築が有名であるが白雲館はヴォーリズが来日する30年ほど前に地元の大工(高木作右衛門)によって建てられた。観光名所の日牟禮八幡宮や八幡堀からほど近くにある擬洋風建築の白雲館は歴史ある建物が数多く残る八幡山城の旧城下町の町並みに見事に溶け込んでいる。

(posted on 2024/2/11)

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