滋賀の建築⑩「建部大社」大津市神領1-16-1
近江国一之宮といわれる建部大社(たけべたいしゃ)は長い歴史と由緒を持つ。一之宮とは地域の中で最も社格の高い神社のこと。創建は不祥であるが116年、現在の東近江市五箇荘付近に大和武尊(やまとたけるのみこと)を建部大神として祀ったことが始まりとされる。675年に現在地へ遷座した。755年に大己貴命(おおなむちのみこと)が権殿に祀られた。その後、承久の乱など幾度の戦乱に巻き込まれたがその都度復興され近江国を守護する神社として大切に守られてきた。日本遺産「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」の構成文化財の一つとして認定されている。
近江八景の一つ瀬田の唐橋から東へ直進400m程で一之鳥居が見える。
一之鳥居から参道を進み左に曲がると二之鳥居がある。
神門。
拝殿前に立つ御神木の三本杉。大己貴命が権殿に祀られた際、一夜にして成長したと伝わる。樹齢は約1300年。
拝殿。
左から本殿、権殿、拝殿、三本杉。
左奥に日本武尊を祀る本殿と右奥に大己貴命を祀る権殿が並び立つ。
神社では初の試みとして地下に免震装置が設置されている。
拝所。
建部大社の境内は庭園も含め手入れが行き届いており気持ち良く参拝できる。また周辺には瀬田の唐橋や石山寺もあり観光地としての見所も多くある。
(posted on 2023/5/13)