滋賀の建築⑦「旧大津公会堂」大津市浜大津1-4-1
1934年、大津公会堂が浜大津に建てられた。設計は大津市土木課。当初は大津商工会議所と大津市立図書館を併設する公会堂として使用された。1947年からは公民館として使用され、1975年には市民センターや急病診療所、1985年には大津市社会教育会館など様々な用途で使われてきた。しかし建物の老朽化による耐震性の問題や利用率の低下の問題を抱え取り壊しも検討されたが、市民による保存運動の後押しを受けて2009年に改修工事が行われた。2010年からは飲食店と貸会議室や貸ホールとして地域住民や観光客に利用されている。
鉄筋コンクリート造り、地上3階、地下1階建て。規則的に並んだ窓が美しい。
エントランス側から。左右対称で上部両端の丸窓が印象的。
国の登録有形文化財であり大津市の景観重要建造物第1号となっている。
内観もできる限り当時の雰囲気を残すように改修されている。
外壁のスクラッチタイルは信楽焼で復元された。
旧大津公会堂は名称や用途を様々に変えながらも地域住民や観光客の交流の場となっている。戦前に建てられた建築物は歴史が感じられ重厚感があり素晴らしいと思う。これからも用途が変わろうとも姿を変えずに残していってほしいと願う。
(posted on 2023/1/13)