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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

滋賀の建築③「びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)」大津市柳が崎5-35

1934年、外国人観光客の誘致を目的に旧琵琶湖ホテルが湖国の迎賓館として大津市柳が崎に建てられた。明治生命館などで知られる岡田信一郎・捷五郎が設計を担当した。昭和天皇や皇族の方々、ヘレン・ケラー、川端康成など多くの著名人が訪れた。
1998年に琵琶湖ホテルが浜大津に移転するにあたり建物の取り壊しを危惧した市民による保存運動が高まり大津市が耐震工事や改修保存を行なった。
2002年からびわ湖大津館として多目的ホールや会議室、レストランなどを備えた大津市の文化施設として利用されている。また3階には旧琵琶湖ホテル時代の写真や資料を見学できる展示室がある。

2000年 大津市指定有形文化財に登録。
2007年 経済産業省 近代産業遺産群に認定。


外観は城郭建築や社寺建築の様式を取り入れた桃山風破風造(ももやまふうはふづくり)を特徴としている。
鉄筋コンクリート造り、地下1階、地上3階建て。

内観は洋風で古き良きホテルの面影がある。

2階の展望テラスから琵琶湖を望む。

湖畔の芝生広場は市民の憩いの場となっている。

びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)は昭和初期に国策として建てられた国際観光ホテルの現存する建物として貴重である。これからも適切な修繕をしながら残して欲しいと思う。
(びわ湖大津館 入館無料 9:00〜22:00※施設により異なる 近くに有料の柳が崎湖畔公園駐車場有)

(posted on 2022/9/6)

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