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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.36 (岐阜県各務原市・その1)

今回は各務原市(かかみがはら)へとやって来ました。
岐阜県の県庁所在地「岐阜市」の東隣の街で、南には木曽川が流れます。

鵜沼宿は、中山道52番目の宿場で、東隣の宿場は美濃加茂市の太田宿となります。
町並みのほぼ中央にある中山道鵜沼宿町屋館は旧武藤家住宅で、江戸時代には旅籠を営んでいましたが、明治時代からは郵便局を営んでいました。
当時の建物は明治24年(1891)の濃尾地震により倒壊し、現況はその後の再建建造物です。同じ敷地内に建つ付属屋・離れと共に市指定文化財・景観重要建造物に指定されています。

この近くに保存されている大垣城鉄門(くろがねもん)は、明治政府の廃城令をもとに払い下げられ、個人所有されていたものを移築したものです。
構造形式から高麗門と称されます。高麗門とは、左右二本の本柱上部に小振りな切妻造の屋根を架け、その後方に控柱を建て本柱との間に小屋根を設けた門の事です。
また、門の表面を短冊形の鉄板で隙間なく貼った門を鉄門と呼び、厳重な防備の求められるところに造られました。
本鉄門以外に現存する同形式の鉄門は、名古屋城本丸表二の門と大阪城大手門(二の門)の2例のみとなっています。(いずれも国重要文化財)

余談ですが、JR東海 高山本線 各務ケ原駅(“ケ”が入っています)の駅名は「かがみがはら」と読みますが、市の正式名称は「各務原・かかみがはら」です。
名古屋鉄道(名鉄)の駅名は、市の表記と同じ「かかみがはら」です。(駅名は名電各務原駅です)
以前は難読地名・駅名として登場した事もありましたが、最近では知名度が上がったようで、言われる事は少なくなりました。


「中山道鵜沼宿 町屋館」街道に面して南向きに建っています


「脇本陣」平成22年(2010)絵図に基づき復元・一般公開しています


「旧中山道」この周辺が修景されて、散策できるようになっています

「旧大垣城 鉄門」中山道鵜沼宿町屋館の南側に建てられています

出典:各務原市公式サイト

(posted on 2022/4/2)

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