日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

町並み探訪vol.32 (岐阜県可児郡御嵩町・その2)

 今回は御嵩町伏見(ふしみ)地区。御嵩町の西部に位置し、可児市に接しています。
前回にも記載の通り、江戸時代には中山道伏見宿が置かれていました。
宿場町内にある「松屋山田家住宅」を訪れます。
山田家は、江戸時代末期には現在地で醸造業を営んでいました。現在の建物は大正6年(1917)建築とされていましたが、近年の保存修理工事にて棟札が発見され、明治30年(1897)に主屋が上棟されていたことが分かりました。
その後、戦時中の統制によって醸造業は廃業し、敷地内にあった醸造蔵などは全て解体されて、現存する当時の建物としては主屋のみとなっています。
主屋は近年まで空き家となっていたのですが、「このまま壊すのは思い出も無くなる様で忍びない」として保存を決意し、平成25年(2013)に国登録有形文化財に登録、保存工事着手の後、平成28年(2016)工事完了となりました。

 建築の特徴としては、中山道伏見宿で街道に面する木造2階建てで、東側に洋風意匠の郵便局を併設しています。また、正面(北面)は1階全体が格子、2階はガラス窓となっています。


「中山道に面した外観」2階袖壁(写真手前)が道路側に傾斜し、柱も同方向に傾斜しています


「併設の郵便局」昭和8年(1933)に増築したものですが、現在の郵便局は別の場所に移転しています


「2階のガラス窓」ガラス窓は建築当初のもので、柱の傾斜と共に外側に少し傾いています


「座敷」南から、客間、仏間、居間と続いています


「客間」南側に庭園を望むことが出来ます


「和室」建屋内の一部は、店舗として貸し出しています

出典:御嵩町ホームページ、松屋山田家住宅保存修理工事報告書(上巻)
協力:中山道ゆったり伏見宿 代表 藤岡 マリ子様

(posted on 2021/12/2)

林政司

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