MENU

日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.22 (岐阜県土岐市・その2)

前回に続いて、岐阜県土岐市を行く。
今回は、JR土岐市駅のある市街地から車で南方向へ約15分移動、土岐市駄知(だち)町へと進む。
途中、山が迫り、肥田川に沿って走る坂道を登りきると急に開け、駄知町に到着する。

今回の取材先は、千古乃岩(ちごのいわ)酒造株式会社様。
明治42年(1909)創業、土岐市内唯一の造り酒屋で、手間ひまかけて丁寧に造っている。
社名の由来は、千古(センコ)には、永遠の意があることと、前述の肥田川沿いにある巨岩『稚児岩』(ちごいわ)によるものと言われている。(稚児岩は縦横ともに約18mの大きさ 土岐市指定 天然記念物)


「店舗内にて」 代表取締役 兼 杜氏 中島 大蔵 氏

醸造に使う仕込み水は超軟水の硬度7。硬度60以下が軟水と言うそうなので、驚きの硬度である。醸造に使用する米は、棚田百選にも選ばれた坂折棚田(岐阜県恵那市)で生産された米を使用している。また、最近ではよく聞くようになった海外輸出を、早くから行うなど革新的な取り組みをされる企業でもある。

醸造所と店舗が同じ箇所にあり、多くの建物が寄り添いながら建っている。業務の拡大に合わせて増築を繰り返した為のようだ。
店舗入り口には、『尾張屋商店』の看板がかかっているが、この名前は販売店としての屋号との事。現在では、千古乃岩の名前で呼ばれる事が殆どだが、ご年配の方は、この屋号で呼ばれる事もある様だ。


「店舗」 昭和2年(1927)建築の木造2階建て

「店舗入口」 尾張屋商店 の大きな看板がかかる

「蔵の内部」 大正末期に建てられた木造建築

「作業場 兼 貯蔵場 の内部」 昭和30年代建築の鉄筋コンクリート造3階建て

「蔵の入口」 酒には神が宿っているとされ、しめ縄が架けられている

「蔵の外観」 創建当初の大正末期に書かれたとみられる屋号が見える

協力:千古乃岩酒造株式会社様
出典:土岐市ホームページ

緊急事態宣言発出以前に撮影しています

(posted on 2021/2/2)

戻る

PageTop