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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.18 (岐阜県加茂郡八百津町・その1)

今回からは、岐阜県加茂郡八百津町(やおつちょう)を散策する。
岐阜県美濃地方にあり、西は美濃加茂市、東は恵那市に接し、町南部の東西には木曽川が悠々と流れている。
八百津町中心市街地のすぐ南側を流れる木曽川から八百津橋を渡り、南へ約500m程のところに、以前は名古屋鉄道(名鉄)八百津駅があった。八百津駅は、広見線明智駅(可児市)を起点とする八百津線の終点だった。
最盛期は当時の看板列車パノラマカーなどが、名古屋から直通運転されるなど隆盛を極めたという。また、同じ八百津町内の丸山ダム(木曽川上流)建設工事の資材運搬の為、八百津駅から先に鉄路が伸びていた。(ダム工事終了後に撤去)
その後、道路の発達等での旅客減少により名鉄八百津線は、平成13年(2001)9月末に路線廃止、バス代行された。


「木曽川を跨ぐ八百津橋」左側の旧橋に対し、交通量の増加と共に新橋が架けられた

今でこそ、同じ岐阜県内の中津川市や恵那市が有名なのだが、八百津町は、実は秋の味覚「栗きんとん」発祥の地との説がある。また、造り酒屋が2軒あるなど、特にこの時期の休日には多くの観光客が訪れ、賑わっている。
因みに、栗きんとんは店によって甘さなどに多少の違いがあり、それを楽しむのも面白い。個人的には、いくら甘くても良く、食べ歩きにはもってこいである。(印象付けをしない為、栗きんとんのお店は敢えて写真を掲載しないので悪しからず)


「八百津本町」昔ながらの商店街に構える、造り酒屋

第二次世界大戦の中、欧州リトアニアで後に「命のビザ」と言われる、人間愛に満ちた決断をした杉原千畝氏は、八百津町出身と言われている。この功績を称え、後世に伝える為の記念公園として、人道の丘公園が八百津町の高台に建設されるとともに、今もリトアニアとの交流は続いている。


「人道の丘公園」シンボルモニュメントと、特徴的な木造建築である杉原千畝記念館

出典:八百津町ホームページ

(posted on 2020/10/2)

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