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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.8 (岐阜県美濃加茂市・その3) 

今回も美濃加茂市、再び太田町にある、旧太田脇本陣林家住宅である。

林家は脇本陣を勤めるかたわら、庄屋として尾張藩太田代官の指揮下で宿の行政事務を取り、家業として質屋や味噌・醤油・溜の製造販売も営んでいた旧家であった。
主屋は明和6年(1769)に建築された。敷地内西側にある隠居屋は、文政12年(1829)頃に建築されたとされる。大規模商家の屋敷構えを伝える数少ない貴重な遺構とされ、昭和46年(1971)、主屋など4棟が国の重要文化財に指定された。
その後、平成12年(2000)には隠居屋などが追加指定され、現在は隠居屋が一般公開されている。


「旧太田脇本陣林家住宅全景」 旧中山道の南側に沿っている


「隠居屋内観」 


「隠居屋のうだつ」 切妻には立派なうだつが設けられ、当家の権威と格式を示している


「敷地内の庭園」 奥にある銀杏は、明治5年(1872)頃に植えられた記念樹と伝わる

最後に再び「美濃太田駅」へ。
橋上駅舎となり、南北連絡通路も整備されているため、歩行者は自由に行き来できる。
そんな中、JR高山本線のエース「特急ワイドビューひだ」(キハ85系気動車)が入線した。1分程度の僅かな停車時間の後、カミンズ社製エンジンの独特な音を響かせ飛騨路へと旅立って行った。
この車両は平成元年(1989)のデビュー以来活躍しているが、今年間もなくハイブリッド方式で国内初の120km/h運転を予定する試験走行車(HC85系)が次世代のエースを目指し、デビュー予定である。


「美濃太田駅夕景」 夕焼けの直後に列車が到着・出発していった

(posted on 2019/12/2)

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