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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.5 (岐阜県恵那市岩村町・その3 勝川家) 

今回も岩村である。
勝川家(かつかわけ)は、屋号を松屋といい、材木や年貢米を扱う藩内でも有数な商家であった。
三千俵の米を納めたとされる米蔵や、貴重な材料を使って建てられた離れ座敷などが残されており、江戸時代の栄華が想像できる。

最後にもう一度「岩村駅」に立ち寄った。
古びた駅舎が昭和の佇まいを残している。
また、以前はどこの鉄道でも見られた「転轍機」(てんてつき)が駅舎横のプラットホーム上に保存されている。実際には既に電子連動化されているため、通常の運用では使われていないが、営業運用に支障のない範囲内且つ、駅長の許可を得たうえで操作する事が出来る。
そんな中、上り下りの両方向からワンマン列車がやって来た。ここで離合の後、ディーゼルエンジンの激しい響きが夕闇に消えていく。再び何事もなかったかのように虫の音だけが聴こえる静かな駅に戻っていった。


勝川家外観(右手前)と伝建地区の街並み


勝川家 離れ(1階)の内部


勝川家(2階)から米蔵を望む その先には、旧岩村町役場の屋根が見える

今や観光の目玉のひとつでもある「なまこ壁」のある通りにて

岩村駅構内 国鉄時代は駅員が転轍機を手動で操作して、ポイントを切り替えていた

岩村駅にて 待合室には夕陽が差し込んでいた

岩村駅夕景 単線の明知鉄道では、ほぼ中間となるこの駅で殆どの上下列車が離合する

(posted on 2019/9/2)

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