日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

Spin-off 大阪写新世界③ 「エスカレーター」 

親父の青春時代(昭和30年代)は、この新世界界隈を彷徨いていたという話を聞いていたので、「印刷ミスみたいなページの写真が、俺の」と、親父に手渡した。
ウケは上々で、昔との違いや、思い出話で、大いに盛り上がった。
観光化され随分綺麗な町並みになったにせよ、一種独特な空間は健全に保たれているようである。

それはさておき、撮影に訪れた日は、生憎の雨。ここ5年くらい作品作りは、赤外線写真というスタンスなので、赤外線カメラしか持ってこなかった。赤外線のみの受光の為、曇天下では、かなり厳しい。感度を上げ、シャッタースピードをギリギリに抑えての撮影になってしまった。とりあえず、通天閣が見えて雨の凌げる場所を探していると、3階くらいの高さまである階段を発見、大規模施設の連絡通路の様で通天閣が真正面に見える。ここで、ねばることにした。通行人に混ざって、時折、野良っぽい猫がいる。よくよく観察していると、階段横の使用禁止になっているエスカレーターを寝座にしているようだ。エスカレーターと猫の取り合わせは、初めて見る光景である。夢中でシャッターを切った。

Spin-off 大阪写新世界 「エスカレーター」

(posted on 2016/8/26)

土面彰史

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