滋賀県 近江鉄道 本線 桜川駅
電車の走る音から地元では「ガチャコン」との愛称で親しまれている近江鉄道。近年は利用者がピーク時の3分の1程となり事業の継続が危ぶまれていた。
鉄道を存続させる為、自治体が線路や駅舎などを保有、近江鉄道が列車の運行を行う、上下分離方式に令和6年から移行した。
また近江鉄道では沿線地域の商店街を会場としたイベントなどを開催し、地域の活性化にも取り組んでいる。
今回訪れた桜川駅は近江鉄道が開業した2年後の明治33年に建てられた木造駅舎。改札の向こうには雪に覆われた田園風景が広がっていた。
待合室はアットホームな雰囲気で地域の方々による季節の装飾が施され、壁面には桜川駅物語と題された複数枚の写真が展示されていた。
そこには利便性の面で鉄道の存続を願う思いだけではなく、駅舎自体に対する地域住民の長年の愛着が感じられた。
鉄道を通じた地域の活性化に取り組む近江鉄道、鉄道の存続と駅舎の保存を願う地域住民。両者の思いが結実し歴史的価値のある駅舎が良い状態で存続してくれたら素晴らしい。
(posted on 2025/2/21)