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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

設立25周年企画展

25th anniversary exhibition

山形県 奥羽本線 大沢駅

大沢駅は山形県米沢市大字大沢字大沢にある1906年(明治39年)竣工の駅。

国道13号線から県道232号線(米沢街道)に入りどんどん板谷峠を登って行く。
途中、林道の様な細い道になり、対向車が来たら絶対にすれ違えない。
私のトランポには酷な状況が続く。しばらく走ると道が開けて茅葺屋根の大沢集落が現れる。
廃墟の様な家も多いのだが、なんとも雰囲気の良い集落。
明治時代から時間がとまっているのではないかと思える不思議な光景があった。

そろそろ大沢駅に近いところまで来たと思ったら、駅の案内図が現れた。
「スノーセェット」の表記。何だ「スノーセェット」って?山形弁かな?
「スノーシェッド」の間違えじゃないの?と思ったが、どっちでも良い。
スノーシェッド=スノーシェルターは、道路に屋根を設けた雪崩対策施設の事なので大沢駅の事を指しているのだろう。

そんな事よりも、大沢駅は『大沢駅スイッチバック』と呼ばれ、その筋では有名な駅。
奥羽本線の福島から米沢にいたる板谷峠に4駅あるうちの一つだと言う。
明治39年に鉄道が開通した当初は、大沢は駅ではなく信号所であったが地元住民の強い要望により7年後の明治39年に停車場に昇格したそうだ。
ちなみにスイッチバックとは急勾配を登るための手法の一つで板谷峠のスイッチバックは急勾配の途中に停車場を設けるタイプ。
当時の蒸気機関車は、急勾配の区間での発停車が困難であったため、勾配の無い場所を作ってプラットホームを設け、乗客の乗降と石炭や水の補給を行ったという。

駅構内に入ると昼間でも薄暗く、自分の他に誰もいないので少々不安になる。
とりあえず構内を撮り出すと、いきなり構内踏切が鳴り始める。
シェッドの中なので踏切音がやたら大きく感じる。
そして突然現れる山形新幹線つばさ号。心臓が止まるかと思うほど驚いた。

※線路内に立ち入っての写真撮影は大変危険です。また大沢駅のホームは狭いので巻き込まれない様に注意が必要です。

(posted on 2024/6/11)

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