日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

新春に想う写真家の悦び 小川泰祐

明けましておめでとうございます。
今年も会員皆様にとって実り多き年に成る事を祈るばかりです。
最近2014年、2015年それぞれの末年年始の撮影無駄話です。

先ず2014年は、12月26日から1月5日の間、皇居の二重橋をはじめ、皇居外から一般の人達が見る事の出来る数件の皇居内建築、及び大手町の一画がライトアップされた。その撮影依頼受け、暮れから正月にかけロケハン及び撮影に7日を要した。
1件1カットの要求も、撮影個所の移動の為1日1カットが限界。2カット目も写ってはいるが納品作品にはならない。連日寒い夕方からの撮影ではあったが通い続けた。何か学生時代の課題撮影を彷彿させ、アマチュアカメラマンと三脚を並べての案外楽しい撮影となった。

そして昨年2015年暮れの話です。
年明け早々に竣工式を迎える国際的企業で東京近郊に竣工した本社ビル。
打合せ後の日程は、12月24日、25日に家具搬入前の撮影。27日、28日は引越し養生作業。そして29日、30日は養生されない個所の撮影。1月6日、7日は家具入り事務室、会議室等の撮影と決まった。
勝負は12月24日、25日の2日間と踏み、両日とも現場に朝8時に入った。

手直し職人と同時進行ではあったが、設計者のひと声で撮影最優先となった。
天気良好、明るい室内空間、練られたデザイン、2か所の中庭、スキップフロアー、ハイサイドライト、6,500㎡の広い空間、時間の経過で光の表情が刻々と変わる各所。スロープ、階段で移動を繰り返しながら撮影を続けた。
撮影が面白い。撮影が楽しい。休む間も惜しい。冬の日の短さが悔しい。

気が付くと午後3時。4×5、6×9と2台のカメラを駆使し、水分補給もままならずの動きに、突然疲労感を覚えた。心を鬼に夕景までの僅かな時間小休止とした。翌25日も同様に走り廻った。この2日で100カット強の撮影。
この作品の撮影は春先新緑の頃まで掛かりそう。モチベーションを落とすことなく続きそうな予感がする。楽しみだ。
現場予算さえ切り離せば……。
ある意味、写真家冥利に尽きる無駄話でした。

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(posted on 2016/1/7)

小川泰祐

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