日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
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暗室方丈記「その17」 篠澤裕

堀田善衛の本といえば「広場の孤独」ぐらいしか読んだことがなかったけれど1945年3月の東京大空襲を目のあたりにして書いた「方丈記私記」を読みました。鴨長明が「方丈記」を書いた鎌倉時代から2020年5月の現在と全く変わらないことを政(まつりごとと読んでね)は繰り返しているよ。庶民の生活が飢饉・天災・争いごとで苦しめられているのに日々宴会や歌舞音曲に講じる貴族(800年前ね)。東京大空襲・悲惨で苦しむ市民を見捨てたみじめで悲惨な戦争(75年前ね)。

そして現在、コロナ鍋(禍です)で国民が生活に窮して困っている時に、政府が憲法改正や検察庁法改正をこの時期に現実を無視したよーに言い出すのってスゲーやな感じ。個人の幸せとか達成感を追求できない仕組みが日本の社会に存在するんでしょうね。今の時代に鴨長明おじいさんや堀田善衛おじさんが現れて「(方丈記令和版」を書いてほしいぜ。

(posted on 2020/5/20)

篠澤裕

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