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日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム

Column

町並み探訪vol.12 (岐阜県多治見市・その1) 

今回からは岐阜県多治見市(たじみし)を探訪する。
先月までの可児市の南隣に位置する。
多治見市の西側は、愛知県春日井市となる。JR中央本線を利用すると、名古屋まで特急にて23分で到着出来る位置にある。

市の代表駅である多治見駅は、中央本線の途中駅の他、美濃太田へ向かう太多線の起点でもある。近年橋上駅舎に建替えられた。


「多治見駅」右が駅舎、左の白い建物は再開発でタワーマンション等に建替えられる


「多治見駅 南北自由通路」美濃焼の陶壁が来訪者を出迎える

多治見駅から車にて約10分で、多治見市を代表するといっても過言ではない寺院、虎渓山永保寺(こけいざんえいほうじ)に到着する。鎌倉時代末期創建の臨済宗南禅寺派の古刹で、夢窓国師(むそうこくし)を開祖、仏徳禅治(ぶっとくぜんじ)を開山とし、他にも 国宝 永保寺観音堂 はじめ多くの文化財が保存されている。


「国宝建造物 永保寺開山堂」我が国で現存する開山堂では、最も古く貴重である

開山堂は、夢窓国師と仏徳禅治を祀った建物で、夢窓国師の没後、文和元年(1352)足利尊氏によって建立されたと伝えられている。奥の祠堂(しどう)と手前の昭堂(しょうどう)の二つの建物を相の間で伝いだ構造である。


「昭堂内部」

京都の西芳寺(苔寺)をはじめ、夢窓国師が手掛けた庭園は各地にあるが、永保寺庭園はその代表作の一つである。


「国指定名勝 永保寺庭園」夢窓国師が手掛け、中世禅宗寺院の庭園として価値が高い

参考文献: 多治見の文化財 改訂第9版

永保寺の撮影作品は宝物公開日に取材し、撮影・公開の了承を頂いております。

(posted on 2020/4/2)

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