日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

暗室方丈記「その15」 篠澤裕

新聞を読んでいたら「ぼっちてんと」というのが今、売れてんだってさ。自分だけの孤独の場所、自分専用基地。ネットカフェとかに通じる感じ・子供の頃に押し入れに入ってプチ孤独を楽しむみたいな感じ。茶室のように狭さや小ささに繊細な美や精神的な広がりを感じる感覚。

そのルーツの代表選手がオイラのこのコラムの題名になっている鴨長明の「方丈庵」という平安時代12世紀頃の1丈(1畳じゃないよ)の狭い空間。鴨先生、この狭い場所から京都の天皇や将軍の横柄さを強烈に批判したり地震・大火・台風などの天災でもがき苦しむ庶民たちの生活を嘆き「方丈記」の名で綴る。随筆・エッセー・コラムの教科書のような本。

はい、それでは冒頭に話を戻そう。「ぼっちてんと」は遮光性の高い生地で出来ているので閉め切ると簡単な暗室としても使えるんだって。でも家族に「すごーく邪魔なんですけれど」と言われそう。

(posted on 2020/1/20)

篠澤裕

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