日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
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暗室方丈記「その10」 篠澤裕

今回のテーマは、暗室方丈記を書きながら方丈記を読む。ご存知、鴨長明の随筆がすごーく読みやすい現代語の文庫本になって最近出版されたんだよ。

大学受験の必須、高校の授業で習った方丈記は「金持ちのお坊さんが世相を悟った趣の仏教的無常観」と思っていたけど全然違う内容だった。しかも鴨さん、方丈記を書いたのは60歳頃、今のオイラと同世代(12世紀の人なのに71歳まで長生き!)。10代の青臭い高校生に理解出来るわけ無いよ。

しかも書かれている内容が超ヘビィ。大火・竜巻・飢餓・大地震・政(まつりごと)への憤り。身分の低い人たちが京の都だけで4万人も餓死しているのに貴族や金持ちは和歌を詠んで暮らしている。わー、嫌な世の中、でもこれって今の時代と全く同じじゃん。

方丈記の感想はここまでにして、今回の写真のお題は「バブル」。ガラスキャリアの上に適当に薄めた中性洗剤をストローで泡立つようにぷっと吹き付けるだけ。ガラスキャリアの上なので泡がどんどん消えてしまう、ぱっと作ってぱっと露光するのがコツかな。名付けて「バブルグラム」(今思いついた造語だよ)。

川の流れに浮かぶ泡ははかなく消えていくという方丈記の一文とバブルを引っ掛けてみました。

(posted on 2018/12/28)

篠澤裕

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