日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

町並み探訪(郡上八幡) 林政司

私の出身地(今も住んでいるが)は岐阜県である。
他の地方の方に聞くと、「岐阜って寒いよね」と言われる事が多い。
よくよく聞くと、飛騨高山のイメージが強いらしい。
確かに飛騨高山のある(飛騨高山とは、正式には岐阜県高山市だが)飛騨地方は雪が多く、冬は寒い。飛騨地方は私もスキーなどで良く訪れた、馴染みの場所でもある。
しかし、岐阜県は気候的には主に南部の美濃地方と北部の飛騨地方に分かれる。
の美濃地方の南部では結構暑いのだ。
最近では美濃地方にある多治見市が、夏の暑さでニュースによく登場する事もあって、ソコソコは認知されて来た様だ。(ココで仕事をしている者としてはたまらないが…)

と、前置きが長くなったが、今回は私の好きな町、郡上八幡である。
もともとは、郡上郡八幡町であったが、平成の大合併で近隣の郡上郡全体で市制を施行したため郡上市八幡町となった。前述にならうと、郡上市は美濃地方に属するのだが、位置的には飛騨地方に近く、気候も飛騨地方に近い。(少々ややこしい事を言っている様な気がするが、詳細は割愛する。)


「いがわこみち」川魚が泳ぎ、洗濯場もあったかつての社交場


「やなか水のこみち」街の中にある水辺の憩いの場

郡上八幡は「水とおどり」無くしては語れないと、私は思う。
この街では毎年7月中旬から9月上旬の33夜にわたる日本一長い期間の盆おどりであり、日本三大盆踊りの一つとされる「郡上おどり」が行われる。
国の「重要無形民俗文化財」でもあり、中でも8月の盂蘭盆(うらぼん)の時期に行われる徹夜踊りが有名である。もともとは郡上八幡城主の遠藤慶隆公が奨励したなど諸説あるが、いずれにしても400年以上続いていると考えられる。
かく言う私も毎年踊りに訪れる。
その徹夜踊りが行われるのは、例年この街角。ここに置かれる屋台を中心に、四方に踊りの輪が広がっていく。
因みに踊りの写真は撮っていない。なぜならあのお囃子を聴くと、自分が踊りたくなるからである。

「新町-橋本町」徹夜踊りでは踊りの輪が交差する
平成24年(2012)には町内の一部が、国の「郡上八幡北町伝統的建造物群保存地区」に選定された。
郡上八幡の地形の特徴でもある、山と川に囲まれた自然地形を生かした城下町で、統一された様式の町家、城跡と湧水による水利施設が一体となり、歴史的風致を伝えている。

「伝建地区」修景された町家が軒を連ねる


「防火バケツ」昔の大火からの教訓を伝える

また、今回郡上八幡駅も訪問したが、こちらは平成27年(2015)に国の「登録有形文化財」となっている。
駅舎(駅本屋)、跨線橋、プラットホーム、物置などが対象である。
現在は長良川鉄道の駅だが、もともとは旧国鉄越美南線の郡上八幡駅として、昭和4年(1929)に開業した際に建設されたものがほとんど手付かずで使われていたことが奏功した形である。
そんな取材をしていると、偶然にも観光列車「ながら」が入線してきた。
鮮烈なデビューを果たしたクルーズトレイン「ななつ星in九州」などを手掛けた有名デザイナーの手で平成26年(2014)にデビューし、現在は週末を中心に長良川鉄道を快走している。

「郡上八幡駅」約90年前からの姿をほぼ保っている


「観光列車 ながら」レトロな外観が風景に馴染む

郡上八幡の紅葉は例年11月上旬から中旬が見頃である。
今回の紅葉の作品は以前の取材作品、それ以外は今回追加取材した作品を掲載した。

「吉田川の紅葉」

(posted on 2018/11/5)

林政司

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