日本建築写真家協会

Japan Architectural Photographers Society

コラム
column

Spin-off 大阪写新世界 ④ 「新世界顛末記」 篠澤裕

おいらにとっての新世界のイメージは2つしかない。

ひとつは、3年前に読んだ「通天閣」西 加奈子:著(ちくま文庫)。
『薄汚れているせいもあるのだろうが、枯れた落ち葉がちぎれ落ちてきそうな、暑い盛りには汗をかいていそうな、どことなく生き物の匂いのする建物だ。』叙景がよくわかる。
『このしょーもない世の中に、救いようのない人生』情景がよくわかる。

そしてもうひとつは、今から40年近く前にアサヒカメラ(カメラ毎日だっけ)に連載されていた『十三・飛田新地・新世界』(うろ覚えです)の森山大道の写真。
野良犬のように、誘蛾灯に集まる毒蛾のように、荒れた粒子で路上を複写していくその写真の魅力、今でも大好きです、森山さま。

というわけで、今回おいらは、愛用のニコンF2に28㎜のシフトレンズ、フイルムは梅田のヨドバシで買ったTRI-X(スゲー高くなった、しかも三本しか売ってなかったよ)。
粒子の荒れた、汚いけどかっこいい写真のできあがり。
ところが、おいらの写真殆ど使われず、泣きました。
そりゃそうだ、ビリケン・通天閣・串カツや・おじちゃんおばちゃんなんにも写っていないもんね、これがおいらの「新世界顛末記」。
くやしいから、写真6枚見てね。

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(posted on 2016/9/6)

篠澤裕

Writer:

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